倉庫・工場内での結露対策にお悩みの方も多いのではないでしょうか。ここでは、倉庫・工場に効果的な結露対策をまとめてご紹介します。
結露を放置すると、カビ・悪臭、ダニなどが繁殖します。また、建物や設備の金属部分に錆が生じたり、屋根や壁に腐食が起こったりします。わずかな傷みでもメンテナンスに手間とコストがかかるので、気をつけた方が良いでしょう。
また、建物や保管物だけでなく、倉庫内で作業するスタッフへの悪影響にも要注意。 カビは肺炎の原因になる他、アレルギーを引き起こす恐れがあるからです。製品への混入はもちろん、作業員の健康のためにも、対策はしっかり行いましょう。
「結露」は、空気中に含まれる水蒸気が冷えて、水滴になる現象のことです。雨が多く湿度の高い日本では、結露に悩む方が少なくありません。 特に倉庫や工場などは結露が発生しやすく、関係者を悩ませています。結露は、保管物の損害や従業員の健康問題など、さまざまな問題を引き起こすため、対策が不可欠です。企業として、導入できる対策には何があるのでしょうか。
もっとも手軽に行えるのが、換気です。空気が滞留しなければ一箇所で空気が冷やされることがないため、結露が起こりにくくなります。こまめに換気を行って、湿気が多い空気を排出するよう心がけましょう。空気の通り道を確保するためには、ドアや出入口など最低2か所以上を開放しておくのがおすすめです。
ただし、外が雨や曇りの際は逆に湿気が増加してしまうため、換気はNG。また、そもそも窓がない、扱う製品の都合上、出入り口を開放できないなど、現場の状況によって対応できない場合もあります。
結露防止シートやストレッチフィルム、断熱シートなどで保管物自体をカバーで覆い、湿気から守る方法もあります。カバーと保管物の隙間に産業用除湿剤を入れると、より効果的。いずれもネット通販などで手軽に購入することが可能で、ストレッチフィルムなら1本あたり1500円程度です。ただし、保管物の数量が多いと、コストや手間が大きくなります。
倉庫・工場内に除湿剤や除湿器を設置するのも選択肢の一つです。特に、湿気の溜まりやすい床付近に設置すると効果が高いでしょう。
ただし、倉庫・工場は空間面積が広いため、業務用の除湿剤・除湿器を多数用意しなくてはなりません。また、除湿剤は定期的な交換が必要な上、設置する場所が多いほど手間がかかります。除湿器は一台10万円前後、24時間使用する場合、電気代は一日400円程度かかるようです。
HVLSファンは、広いスペースの空気を循環させるのにピッタリな設備であり、倉庫や工場などでの結露対策に有効です。大型設備になるので導入する際にはコストがかかりますが、電気代はフルで利用しても月々7,000円程度と低コストです。中には、もともと結露対策用に開発されたHVLSファンもあるので、ぜひチェックしてみて下さい。
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HVLSファン | 結露防止シート | 除湿器 | |
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カバー範囲の目安 (※1) |
1,000m2-2,100m2 | 保管物を直接的に対策 | 50m2 |
コストの目安 (※1) |
●初期費用:100 ~ 500万円 ●ランニングコスト: 79円(150W)~211円(400W) |
1,000~5,000円/1m |
●初期費用:10万~20万円
●ランニングコスト: 264円(500W)~370円(700W) |
メンテナンス性 | 定期的なメンテナンスは不要 | 保管物が多いと 張り替えに労力を要する |
排水タンクの メンテナンスが必要 |
おすすめの場合 | 空間全体の結露・ 湿気対策をしたいとき |
保管物の対策を 直接的に行いたいとき |
特定のエリアの 対策をしたいとき |
空間全体の結露・湿気対策をしたい場合は
「HVLSファン」
結露・湿気対策の方法は複数ありますが、空間全体に対して対策を行いたい場合は、空気を循環させることができるHVLSファンを導入することをおすすめします。
導入コストは必要ですが、一度設置すれば、定期的なメンテナンスは不要で、消費電力も抑えた運用をすることができるでしょう。以下では、HVLSファンを設置する場合、検討したいメーカーを紹介しています。
HVLSファンとは、羽根をゆっくり回転させ、大容量の風を起こす大型ファンのことです。HVLSファン1台につき、およそバスケットコート2面分ものスペースを換気することが可能。倉庫や工場のような広大な場所での結露対策はもちろん、熱中症対策や錆対策・エネルギーコスト削減・寒さ対策・臭い対策・鳥害対策・ガス対策などさまざまな効果が得られます。
しかも、消費電力はドライヤーと同じ程度。エアコンと併用することでさらに空調効率を高め、エネルギーコストをカットすることが可能です。他にもある、HVLSファンのさまざまなメリットを知りたい方はぜひこちらをチェックしてみて下さい。