倉庫において、換気は非常に大事な作業です。換気するのに相性が良い「HVLSファン」の特徴などをまとめてみました。
例えば天井がそれほど高くなく仕切りの多いオフィスビルなどは、窓を開けたり一般的な換気システムを使用したりすることによって、効率の良い換気が可能です。
一方、天井が高くて仕切りの少ない倉庫は、換気に必要な空気の量が並外れて多くなります。
そのため、その倉庫の容量に合った必要換気量を十分に確保することが大切になります。
倉庫は大空間のため、窓(給気口)と最寄りの排気口が適切な位置に付いていなければ、窓や排気口の周りは換気ができたとしても、給気口から距離の離れた場所・つまり倉庫内の中央あたりまでは、新鮮な空気が行きとどきません。
多くの物が積載されている倉庫は、ただでさえ空気が停滞しがち。そのため、排気と給気の設置場所は、しっかり空気の通り道を考慮した上で取り付ける必要があります。
「換気はエアコンで充分」と思う人もいるようですが、エアコンは空気を入れ替えません。
あくまでエアコンは空気を冷やしたり温めたりするだけで、換気は行われていないのです。
そのため、もし倉庫内にウイルスなどに感染した従業員がいたとすると、そのウイルスはその空間に長時間溜まり、他の人に感染が広がる原因の一つとなるでしょう。
HVLSファンとは、「High-Volume Low Speed」、つまり「大容量 低速」を略したものです。
羽根を低速で回転させ、大容量の風を起こします。羽根の数は5~6枚、長さは4~7メートル程度が主流となっています。
通常のファンは、角度が付けられた小型の羽根によって空気抵抗を起こし、高速回転をさせることで前方に風を送り出すというもの。大型化させることは難しく、使用するとなると、多くの数のファンを用意する必要があります。
多くの台数を使うということは、広い空間で全体的な空気循環を起こさせることはできません。
対してHVLSファンであれば、1台で通常のファンの10~50台分に相当する風量を生み出すことが可能。室内全体の空気を動かすことで、室内のどこにいても快適な風を感じることができます。
HVLSファンは、冷房や暖房といった空調機と併用することで省エネ効果を発揮します。
夏の暑い時期には冷房を使用しますが、冷気は足元に溜まりやすい傾向にあります。HVLSファンと併用することで冷気は撹拌され、倉庫内の空気が全体的に冷やされます。
冬の寒い時期には暖房を使用しますが、熱が上昇していき、天井付近だけが暖かくなる傾向にあります。反対に下の温度はあまり上らず、足元が冷える状態になります。HVLSファンと併用することで暖気は混ざり、倉庫内の空気が全体的に暖められます。
HVLSファンは倉庫内の空気を撹拌します。そのため空気が淀むのを防ぐことができ、匂いや結露、カビなどの軽減も可能となり、品質も管理しやすくなります。
また熱中症予防にも効果がのぞめます。気温と湿度が上がると人は体温調整をすることができなくなり熱中症になってしまいますが、HVLSファンは快適な空間を保つことができるので、体温調整の助けとなります。
製品名 | SD-FAN(プレシード) |
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スペック | ■SD-FAN A-L(LC)
■SD-FAN A-M(MC)
■SD-FAN A-S(SC)
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価格 | 100~500万円(要見積もり) |
創業から30年になる機械装置メーカー「プレシード」が手掛けたHVLS大型シーリングファン。台湾メーカーのAma Tech社が開発した製品規格をベースに、シーリングファンの心臓部ともなる制御装置の部品の調達から製品の組み立てまで、一貫して日本国内で行っています。
高強度アルミニウム合金を主要素材としているため、一般製品に対して約60%の重量軽減を実現。軽量化による設置工数の削減に加え、消費電力の削減にも貢献しています。製品に自信があるからこそ、モーターに20年、コントローラー・制御部分・ブレード等に10年の保証付き※です。
※保証には条件があります。詳細はプレシードまでお問い合わせください。
製品名 | NATURE FANS Ⅱ(タマツ製作所) |
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スペック |
■NATURE- FANS Ⅱ SDF-73
■NATURE- FANS Ⅱ ADF-67
■NATURE- FANS Ⅱ ADF-61 D8A
※ほかにも多くの製品があります。 |
価格 | 100~500万円(要見積もり) |
「正回転」のブレードを採用することで、大幅な省エネを実現したNATURE FANS。1分間に30~40回転という標準的な運転であれば、1日の電気代はわずか缶コーヒー1本分程度です。
オイル交換が不要なモーターを採用しているため、高額なメンテナンスは不要。消費電力の削減とあわせ大幅なコスト削減が実現。ローコストにして、広い倉庫に複数台を導入することもできるでしょう。
倉庫内の暑さや寒さ対策、換気対策、カビや水滴対策などに貢献する優れた製品です。
製品名 | スマイルファン |
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スペック | ■スマイルファン3 EV
■スマイルファン3 EV MAX
■スマイルファンムーブ2
※ほかにも製品あり |
価格 | スマイルファン3 EV:1,540,000円 |
風を当てることで木質チップの乾燥を促すためと、乾燥室内の湿気対策のために導入。設置後は、これまでチップの表面上が濡れていたのが数時間でなくなったそう。さらに、じめじめしていた倉庫内の空気がカラッと快適になりました。
製品名 | リボリューションファン |
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スペック |
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価格 | 要問い合わせ |
鳥害対策のため天井にネットが張り巡らせてあり、空調が取り付けられず夏場の倉庫内が暑く問題となっていました。導入にあたり、ファンの本体部分や安全ケーブル箇所に合わせてネットを加工。導入後は倉庫に風が行き渡り、作業員の体感温度を下げることができとても喜んでいただけました。
製品名 | スマイルファン |
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スペック | スマイルファン3 EV
■スマイルファン3 EV MAX
■スマイルファンムーブ2
※ほかにも製品あり |
価格 | スマイルファン3 EV:1,540,000円 |
梅雨時期のカビ防止、夏場の熱中症対策として、製品もそこで働く人も快適になればという思いから導入。ファンを回してみて風を受けた印象は、「倉庫の奥の窓際まで風も来ていて、風量も結構ある」。とりあえず1基導入して、効果があれば別の倉庫にも2基導入したいと考えています。
倉庫は空気がこもりがちになる傾向がありますが、HVLSファンを設置すれば、倉庫内の空気が循環するので、どこにいても快適な風を感じられるようになります。夏はエアコン効率アップで熱中症対策に、冬は空気循環による寒さ対策にもつながることでしょう。ともに電力コストの低下にもつながります。 ほかにも、臭い、結露、カビ、さび、鳥害、食品衛生、水滴など、倉庫ならではのお悩み解消が期待できます。
HVLSファンは、設置することで倉庫の換気、サビ・カビ・結露対策など、さまざまなメリットを得られる優れものです。設置したことで環境改善に一役買ったという倉庫管理関係者の声も挙がっています。TOPページではおすすめのHVLSファンをニーズ別に紹介していますので、ぜひご確認いただき、導入を検討してみて下さい。