【KAZEfan】HVLSファンガイド » HVLSファンの基礎知識 » HVLSファン(大型シーリングファン)の原理

HVLSファン(大型シーリングファン)の原理

 

暑い夏場の工場内や倉庫内を快適にすると言われるHVLSファン。ここでは、HVLSファンによって体感温度が下がる原理、およびHVLSファンの設置が消費電力の抑制につながった事例などをご紹介します。

HVLSファンの動作原理

HVLSファンで室内の空気が快適になる原理を見てみましょう。

空気の支柱が生まれて屋内全体に空気が広がる

HVLSファンから発生する空気は、天井から床に向けて大きな支柱を描くようにして流れます。この空気の支柱が床に達すると、空気は床から一定の厚みを維持したまま横へと移動。やがて空気は壁にぶつかり、今度は天井へ向けて移動します。天井にぶつかった空気は、再びHVLSファンに集められ、床に向けて新たな空気の支柱を作るというサイクルが回り続けます。

空気の動きをイメージすると分かると思いますが、室内にいる全ての人が、HVLSファンが作り出した空気の流れに常に触れていることになります。

空気の支柱が生まれる図

気化熱効果によって体感温度が下がる

液体が気化(蒸発)する際、表面の熱が奪われます。この奪われる熱のことを「気化熱」と言います。

例えば、プールから出た際に風が吹くと「寒い」と感じることがありますが、これは風によって体の表面が乾く際に気化熱が奪われるからです。あるいは、真夏の道路に水をまくと周囲が涼しく感じますが、これも水が蒸発する際に道路の気化熱が奪われるためです。

HVLSファンで涼しさを感じるのも、これと同じ原理。施設内で忙しく働くスタッフたちは、常に体の表面に薄っすらと汗をかいています。この汗をHVLSファンの風で蒸発させて気化熱を奪って体感温度を下げるのが、HVLSファンで涼しさを感じるメカニズムです

気化熱が発生する図
気化熱が発生する図

空気の循環方向を反転させれば冬も快適

一般的なHVLSファンは、天井から床に向かって空気の流れを作りますが、製品によっては空気を逆の流れ(床から天井)にできるものもあります。体感温度を下げたい夏場には前者の流れにし、逆に体感温度を上げたい冬場には後者の流れにすれば、1台のHVLSファンだけで一年中快適な室内空間が実現します

空気の循環方向を反転させた図
空気の循環方向を反転させた図

HVLSファンは何故消費電力を抑えることができるのか?

HVLSファンが消費電力抑制につながった事例

スペインのバレンシア空港では、空調設備に関連する消費電力を抑制するため、天井に大型のHVLSファンを24基設置しました。

その結果、夏場は平均4~5度の冷却効果が生まれ、消費電力が最大30%抑制。冬場はエアコンで暖められた空気を循環させることで、消費電力が最大40%抑制されました。年間を通して、消費電力の大幅な削減を実現しました。

HVLSファンを設置後も、夏は冷房を、冬は暖房を稼働させていますが、HVLSファンによって空気の大きな循環が生まれたことで、夏も冬もエアコンの設定温度を緩和できたことが消費電力の削減に貢献しています。

情報参照元URL:https://owill.co.jp/macroair/hvls/index.html https://jp.gaxiaofan.com/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/HVLS%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%88%A9%E7%82%B9%E3%82%92%E7%90%86%E8%A7%A3%E3%81%99%E3%82%8B.html

HVLSファンで消費電力を削減するためには?

ブレードが軽量であればあるほど、回転させる際の消費電力が少なくなります。また、3Dシミュレーション等を通じ、室内の形状に応じた最適な設置場所を選ぶことも消費電力の削減につながるでしょう。

もとより、一般的な小型の天井ファンよりも産業用HVLSファンのほうが消費電力も故障率も低いため、ランニングコストを考慮した商品選びも大切なポイントになります。

まとめ

HVLSファンは、気化熱の原理を応用して体感温度を下げるシステム。空気そのものを冷却する冷房機とは根本的に異なる原理によって、快適な空間を作り上げます。

夏場の暑さによる熱中症予防対策が急務とされている昨今ですが、一方で様々な社会情勢の影響もあり、企業や個人は常に節電意識を持つよう促されています。消費電力を抑えながら夏場の快適な空間を作り上げるHVLSファンは、今後ますます注目されていくのではないでしょうか。

当サイトでは、ニーズ別に様々なメーカーの様々なHVLSファン製品をご紹介しています。導入を検討しているものの、まだ具体的に製品を絞り込んでいないという企業様は、ぜひ当サイトの情報を参考にしていただければ幸いです。

工場・倉庫で活躍する
大型シーリングファン
おすすめメーカー3社
工場・倉庫の環境改善と品質保持の強い味方である大型シーリングファン。
本サイトでは、数あるHVLSファンの中でも他社に負けない強みを持った3社を紹介します。
この夏の暑に備えたい方は、お早めにご検討ください!
おすすめメーカー3社の
スペック比較

▼右にスクロールできます▼

社名 高品質でコストを抑えた
HVLSファンをお求めなら
プレシード
(SD-FAN)
自社施工の企業に
依頼をしたいなら
タマツ製作所
(NATURE FANS Ⅱ)
日本にファンを持ち込んだ
パイオニアに頼みたいなら
豊田通商
(BIG ASS FANS)
製品名 A-LSDファンの画像 ADF-73(D6A)NATURE FANS Ⅱの画像画像引用元URL:https://nature-fans.com/product/ Powerfoil X4 Plusパワーフォイル エックスフォー プラスの画像画像引用元URL:https://www.bigassfansjapan.com/powerfoil/
会社概要 機械装置メーカー 金属加工会社 商社
生産国 日本 日本 アメリカ合衆国
消費電力 ~0.8kW 公式サイトに
記載なし
~2.4kw
風量 / 分 14,900m3 14,200m3 扇風機
50台分(最大)
総重量 84kg 102kg 157kg(最大)
ブレード数 5枚 6枚 8枚
保証 コントローラー・制御部品:10年保証
モーター:20年保証
その他ブレード等:10年保証
PMSM永久磁力同期モーター:3年
ブレードとモーターの接合箇所:
15年
公式サイトに
記載なし
納期 最短2週間 要問合せ 要問合せ
公式HP
【選定基準】2023年4月17日に「HVLSファン(大型シーリングファン)」とGoogleで検索した結果の中の全11社の中でおすすめの3社を紹介。
・プレシード(SD-FAN)…11社の中でもっとも軽いため稼働効率が良く、省エネ性能が高いファンを扱うメーカー
・タマツ製作所(NATURE FANS Ⅱ)…代理店制度をとらず、1社による施工を行なうメーカー
・豊田通商(BIG ASS FAN)…HVLSファン(大型シーリングファン)メーカーにおいて日本でもっとも早く取り入れたメーカー
スペック表には各社の最重量の製品を記載しております。