導入コストだけではなく、導入後もランニングコストが発生し続けるHVLSファン。導入を検討する際には、性能面はもちろんですが、全体的なコスト面もよく考慮して製品選びをしたいものです。 このページでは、HVLSファンの価格という視点に立ち、導入コストやランニングコスト、総コストを左右する様々な要素などを詳しくご紹介しています。ぜひHVLSファンの基礎知識として理解しておきましょう。
HVLSファンの導入にかかる総コストは、工事費込みで150~400万円ほどと言われています。
価格を左右する大きな要因は、製品の仕様や設置場所など。羽やパイプが大きくなればなるほど本体価格は高くなり、また、配電の難しい場所に設置することになれば、その分だけ工事費が高くなります。
他にも、製品スペックの違い(静音タイプ、節電タイプなど)や耐用年数の長さ、製造元などにより導入コストが変動する形となります。 なお、現在日本で流通しているHVLSファンは、主に中国や韓国などで製造されていますが、中国製のHVLSファンは比較的価格が安くなる傾向があるようです。
HVLSファンのランニングコストとは、簡単に言えば電気代のことです。電気代は製品の消費電力によって上下しますが、HVLSファンには様々なタイプの製品があるため消費電力はバラバラ。そのため、一概に電気代を算出することはできません。
ここでは、仮に以下のような条件でランニングコスト(電気代)を計算してみたいと思います。
上記の通り、消費電力1.0kwのHVLSファンの場合、年間ランニングコストの総額は85,000円ほどが一つのイメージです。1日あたりに換算して約233円となります。 施設内に設置する台数によってもランニングコストが異なりますが、「思ったほど高くない」と感じた方もいるのではないでしょうか。
※導入コストやランニングコストは、メーカーや製品スペック、使用条件等の様々な要因により大きく上下することがあります。製品ごとの詳細なコストを知りたい方は、各メーカーに直接お問い合わせください。
先に説明したHVLSファンの導入コストに関連し、総コストに影響を与える主な要因を具体的に見てみましょう。
ブレードが大きくなればなるほど、価格は高くなる傾向があります。もちろん、単に大きいというだけで価格が高くなるわけではなく、ブレードの品質やメーカー、モデル、機能なども価格に影響を与える要因になります。
ブレードが大きければ大きいほど、HVLSファン全体としての重量も大きくなる傾向がありますが、重量が大きくなればなるほど製品の輸送費が高くなります。 日本で流通しているHVLSファンの多くは海外からの輸入品となるため、陸上と海上の両方の輸送費がかかるため、生産している現地での小売り価格を大きく上回ってしまう可能性があるでしょう。
HVLSファンを稼働させるためには、ブレードやモーター、電力などの他にも、モータードライバーシステムやコントロールパネル、ワイヤーなどの様々な要素を連動させる必要があります。 これらの要素は全てHVLSファンの本体価格に含まれる形となるため、各要素の品質等に応じて全体的なコストが上下する形となります。
HVLSファンを稼働させるためには、当然ながら、電源とつなげなければなりません。本体と電源が離れている場合には、本体近くに電源を新設する必要があることから、その分の工事費用が加算されます。 また、海外からの輸入品の場合には電源の規格が異なることがあるため、その調整のコストも加算される可能性があります。
HVLSファンを設置する天井の位置が高すぎる場合には、製品が推奨している高さまで下げるための工事が必要となり、その分の工事費が加算されます。 なお、HVLSファンに推奨される高さは、製品にもよるものの地面から約4.5mほどが理想とされています。人力で設置するのではなく、フォークリフト等を使って設置する形になります。
メーカーの正規品であれば、通常は製品の品質保証が付帯しています。「保証はメーカーのサービス」と捉えるならば保証料は無料ですが、「保証料は製品価格に上乗せされている」と捉えるならば、保証期間の長さに応じて総コストが高くなると解釈できるかもしれません。 なお、メーカー指定の保証期間を延長する場合には、ユーザーが別途で保証料を支払うことになります。
HVLSファンの導入コストは総額で150~400万円ほどかかること、1台のランニングコストは年間で85,000円程度であること(消費電力1.0kwの場合)、総コストを左右する要素には様々あることなどをご紹介しました。製品やメーカーなどによってコスト感は大きく異なることがありますが、おおむね上述のイメージを描いておけば良いでしょう。
当サイトでは、HVLSファンの導入を検討している方々に向け、各現場のニーズごとにおすすめの製品をご紹介しています。2年や3年で壊れてしまう製品ではない以上、製品を選ぶ際には、しっかりと現場でのニーズを把握したうえで最適な1台を選ぶようにしたいものです。
当サイトでご紹介している各メーカーのHVLSファンを比較していただき、御社に最適な製品が見つかれば幸いです。