博物館において、換気は非常に大事な作業です。換気するのに相性が良い「HVLSファン」の特徴などをまとめてみました。
博物館では絵画などの展示物や貯蔵する重要資料をしっかり保存する必要があり、適切な温湿度管理が重要です。さらに作品を鑑賞する来場者にとっても、快適な空間である必要があります。
建築物衛生法の対象となっている博物館は、維持管理基準に従った管理を行うことが義務付けられています。また空調管理においても、温度や相対湿度、気流、二酸化炭素値などの基準値が設けられています。気流においては、展示物に直接風が当たらないことや、気流速度が0.5m/秒以下と定められています。
羽根を低速で回転させながら、大容量の気流を発生させることができる、新しいカテゴリーのファンです。「天井吊り下げタイプ」と、「移動式タイプ」があります。
最も大きい羽根で直径7メートル前後。ゆっくり回転させることによって、室内全体の空気循環を生み出します。
博物館は、来館した人がさまざまな展示物などを鑑賞するために、静粛性や快適性が求められます。
館内全体において居心地の良い環境を作り出すことが重要なので、空気を循環させるのに、部分的な強風を起こすサーキュレーターや送風機では難しいでしょう。
HVLSファンは低速で回転するため、音が静かであることが特長です。また大容量の風を作り出すものの、サーキュレーターなどのように、強風を起こすわけではありません。
空間に気流を発生させることにより、送風は優しく、まんべんなく広がるようになっています。そのため、滞留する空気がなくなります。
空調機器によって作られた最適な温湿度の空気をHVLSファンによって送風し、館内のどの位置でも快適な環境を作り出すことができます。
博物館内では季節に関係なく、一年中安定した湿度環境を作り出す必要性から、空調機器を稼働し続ける必要があります。
空調面でのコストは莫大なものとなりますが、HVLSファンを併用することで、省エネ効果を期待することができます。
例えばHVLSファン1基で発生させることのできる風量は、扇風機約5~60台と同レベルと言われていて、電気代の抑制に繋がります。
また空調で発生された空気は、HVLSファンの作る気流によって空間に広がります。これによって空間全体の温度は一定化され、空調機器がフル稼働しなくても、快適な状態を保つことが可能。省エネ性能が高いと言えるでしょう。
展示室や収蔵庫で保管されている展示品や資料にとって、湿気や温度の変化は致命的なダメージとなることがあります。
湿度が高いとカビやシミが発生するだけでなく、急激に乾燥してもダメージを受けてしまいます。展示ケースの中だけでなく、展示室や収蔵庫などにも空調が行き届き、安定した温湿度環境を保持し続ける必要があるのです。
HVLSファンを導入することで、博物館内に気流が発生し、空調機器で調整された空気を館内全体に行き届かせることが可能となります。これにより館内の温湿度が一定に保たれ、展示品や資料のコンディションを劣化させずに、良好な状態に保持し続けることができるのです。
製品名 | NATURE FANS Ⅱ |
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スペック |
■ADF-73
■ADF-67
■ADF-61(D8A)
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価格 | 要望などにより見積もりのため要問合せ |
運転させることによって空間に空気を行き渡らせることができるため、大切な製品や設備を結露や温度差などの影響から守ることができます。さらに、NATURE-FANSⅡは永久磁力モーターを採用しており、高いエネルギー効率を保つことも特徴のひとつとなっています。
NATURE-FANSⅡはさまざまな種類があります(上記ではその中から3機種を抜粋してスペックを紹介)。ラインナップもファンの直径3m~7.3mまで幅広く用意していますので、ニーズに合わせた選択が可能という点も特徴のひとつとなっています。
製品名 | ビッグアスファン(豊田通商株式会社) |
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スペック |
■Essence(エッセンス)
■Haiku84(ハイク84)
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価格 | 要問合せ |
商業施設や公共施設などにおすすめの静かでスタイリッシュな超大型シーリングファンです。ここで紹介している「Essence(エッセンス)」「Haiku84(ハイク84)」は、より自然に近いそよ風を空間内に送り届けることが可能。ファンから発生した空気の流れは、対流を作って推進力を高めていくため、立体的に空気の循環が行われます。
また、夏場は回転数を上げて気流体感温度を下げる、冬肌に感じない空気の流れを生み出すことで暖気を下まで押し下げるといったように、季節に応じた使い方が可能です。
博物館にはさまざまな作品や資料が保管されていますが、これらにとって湿気や温度の変化は大敵となります。そのため、博物館においては空間内全体の湿気や温度変化に気を配る必要がありますが、HVLSファンを導入することによって全体に空気の流れが行き届き、湿度環境を安定させることができます。このことで、貴重な作品や資料を良い状態に保てるようになります。
HVLSファンは、設置することで博物館の換気やコスト削減など、さまざまなメリットを得られる優れものです。HVLSファンは大きなブレード(羽根)をゆっくり回転させることで気流を生むことが特徴なので、特に静音稼働が求められる博物館は、HVLSファンが適しているといえるでしょう。TOPページではおすすめのHVLSファンをニーズ別に紹介しています。ぜひご確認いただき、導入を検討してみて下さい。