ここでは、業務用エアコンとHVLSファンの違い、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
業務用エアコンのメリットは、なんといっても直接冷風(温風)によって空間を冷やす(暖める)ことができる点です。燃焼を伴わないため、部屋の空気をクリーンに保つことが可能です。また風量や温度を調節できる点、冷房と暖房が兼用で、一年中使える点などもメリットです。サイズや機能など、さまざまな種類があるので、ニーズに合わせた製品を導入することができます。
エアコンのデメリットは、電気代がかかる点です。電気は、発電所で石炭や石油を燃やして作られるため、使うほどCO2を多く排出し、地球環境にダメージを与えてしまいます。
また、業務用エアコンを設置できない空間がある上、大きな空間になるほど空調が十分に行きわたらず、「足下が冷える」「作業場が暑い」といった問題を引き起こします。
エアコンのように直接風を送って涼しく(暖かく)するというよりは、屋内全体の空気を循環させ、体感温度を下げる(上げる)効果が期待できます。副次的な効果として、結露・カビ・サビ発生の抑制、いやな臭いの軽減、鳥害対策なども行えます。また、ランニングコストが安い点も魅力。エアコンと併用することでさらに空調効率を高め、電力コストをカットすることも可能です。エアコンのように排熱がないので、地球環境にダもメージを与えません。
倉庫や工場など、施設の天井に設置するため、設置する際は高所作業車などが必要です。すでに施設が稼働した後に設置する場合は、作業や運営をストップしなくてはなりません。また、大型の設備に分類されるため、イニシャルコストがかかります。ただし、一度設置してしまえば、電力は安く、メンテナンスもさほどかからないなど、コストパフォーマンスに優れています。
シーリングファンというと換気設備のイメージが強いかもしれませんが、HVLSファンは換気だけでなく、暑熱対策や結露対策などさまざまな効果が得られます。しかも、CO2を排出せず、地球環境に優しい点も魅力です。業務用エアコンと同様、導入コストは多少かかりますが、ランニングコストの安さやノーメンテナンスで長く使えることを考えれば、コストパフォーマンスが非常に良い製品と言えるでしょう。難しい工事は必要なく、テントのような軽い躯体の倉庫でも、梁のある天井にも設置が可能です。施設内の環境改善をお考えなら、ぜひHVLSファンを検討してみて下さい。