豪雨災害や、東北や熊本での大地震。こうした災害時の避難所(災害現場)は、不特定多数の人が緊急的に集まる場所であり、換気は感染症対策や熱中症予防にも重要です。ここではHVLSファンがもたらすメリットについてご紹介します。
東日本大震災や熊本大地震、そしてここ数年、毎年のように発生している豪雨災害。こうした事態に見舞われ、自宅が倒壊や半壊、あるいは浸水などの危険が迫った場合、避難所に避難するということになります。
避難所は、地域の学校の体育館や講堂などに設置される場合が多く、該当地域の住民がまとまって避難するということになります。ひとつの空間に、まとまった人数の人間が出入りするということは、おのずと土埃や、人口密度から空気の汚れが起こります。それゆえ、避難所が開設された場合は、例外なく避難所内の換気も必要になるということです。
地震や豪雨などの場合に開設される避難所は、地域の学校の体育館や講堂などが利用されますが、人口が密集した場合の換気性に優れていないケースが実は多いのです。一般的な住宅に比べれば、規模の大きな空間が確保されていますが、窓が少なく、出入口の開口部の大きさも限られているというのが実情です。エアコンを備えていないというケースも珍しくありません。もちろん、個々の構造や築年数などにもよりますが、避難所は換気の必要性が高い場所でありながら、建物としては換気性にあまり優れていないことが多いのです。
上記の通り、避難所という場所はひと度災害が発生し、不特定多数の住民が出入りするようになると、屋内の空気環境は一気に悪化します。夏の暑い時期であれば熱気がこもりやすくなり、熱中症のリスクも高まります。
加えて、新型コロナウイルスなど、ウイルスの予防にも換気は重要です。災害の発生により大勢の人が集まった避難所は、ただでさえ「密」になり、加えて換気状況がよくないと、感染リスクが大きく高まるということになってしまいます。クラスター発生といった事態は何としても避けるべき問題でしょう。
避難所に用いられることの多い地域の体育館や講堂などは、比較的規模の大きな空間であるものの、窓などが少なく、出入口も限られているというのが実情。エアコンを備えていないというケースも珍しくありません。そうした避難所の換気環境を改善するために有効なのが、他ならぬHVLSファン。大型のファンがゆっくり回転することで、広範囲に大きな気流を起こし、大空間でも空気環境を改善できます。
HVLSファンが避難所の換気システムに適している理由として、エアコンに比べ少ない消費電力で運用でき、その上で高い換気効率を発揮できるという点が挙げられます。 大地震や台風、豪雨などの災害時には、停電が発生することも珍しくありません。そうした状況下でも、省電力性に優れたHVLSファンであれば、蓄電池などの電源を用いることで、停電時でも避難所の内部の換気を適宜行うことができます。
HVLSファンはその性質上、広い屋内空間でも、空気全体を大きく対流させることで、避難所の換気を効果的に行うことができる、というメリットがあります。 また、エアコンなどに比べ省電力性にも優れているので、停電発生時でも蓄電池などの電源を活用すれば、一定の時間換気が行えるという利点もポイントです。
製品名 | SD-FAN(プレシード) |
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スペック |
■SD-FAN A-L(LC)
■SD-FAN A-M(MC)
■SD-FAN A-S(SC)
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価格 | 100~500万円(要見積もり) |
SD-FANは、自動機省力化機器の設計製作会社のプレシードが手がけてたHVLS大型シーリングファンです。国内で部品を調達することに加え、国内で組み立てを行っている製品となっています。さらに国内に在庫を保管していることから、迅速に設置が可能である点も導入のメリットといえます。
主要素材に高い強度を持つアルミニウム合金を使用しており、軽量化を実現している点が特徴。体育館などの天井にも設置が行えますが、作動させることによって無風状態を解消し、熱中症の対策につなげることができます。
製品名 | NATURE FANS Ⅱ |
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スペック |
■ADF-73
■ADF-67
■ADF-61(D8A)
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価格 | 要望などにより見積もりのため要問合せ |
流体力学を用いて設計された羽根の形状が、大空間の中で優しい気流を生み出すため、夏も冬も快適な環境を実現しています。上記でスペックを紹介しているのは3種類となっていますが、そのほかにもさまざまなサイズが取り揃えられています。ファンの直径は3m〜7.3mとなっていることから、屋内の大きさなどに合わせて選択が可能です。
また大きな空間で気流をまんべんなく行き渡らせることができるため、暑さとともに湿度も下げることができ、熱中症の予防にも繋げられます。
製品名 | THE FIRST FAN(株式会社西田技巧) |
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スペック |
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価格 | 要問合せ |
西田技巧では、有事の際に避難所となる美濃加茂市の体育館や公民館向けに、脱水症状や熱中症のリスク防止に役立つ、立て式ファンを提案。大人3人で組み立てることができ、バスケットコート2面分のエリアをカバー、家庭用コンセントや非常用電源でも利用できます。
製品名 | Powerfoil X3.0 Plus(ビッグ アス ファン) |
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スペック |
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価格 | 要問合せ |
いわま黒板製作所では、災害時には避難場所となる学校・公共の体育館への導入事例が多数あり、扇風機50機分に相当する風量を発生させる「ビッグアスファン」を納入しています。
避難所には学校の体育館や講堂が活用されるケースが多くなっていますが、このような建物は換気性にあまり優れていないという面があります。これは、窓が少ない・出入り口が限られているという理由から。このことから、HVLSファンを導入することによって空気の流れを作り出して大きな空間における空気環境の改善が期待できるという面があります。
また、エアコンに比べて低い消費電力で使用できるという点も避難所で導入するメリットのひとつといえるでしょう。
HVLSファンは、災害発生時に「密」になりやすい避難所の換気に効果を期待できるシステムです。大きなブレード(羽根)をゆっくり回転させることで気流を生みだす特性ゆえ、避難所のような広い空間に適し、省電力性にも優れているため、停電時でも蓄電池などで動かせるメリットがあります。TOPページではおすすめのHVLSファンをニーズ別に紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。