駐車場
駐車場において、換気は非常に大事な作業です。換気するのに相性が良い「HVLSファン」の特徴などをまとめてみました。
換気の悪い空間の換気方法
機械換気
厚生労働省は新型コロナウイルス感染症のクラスター対策の一環として、商業施設等を対象に「換気の悪い密閉空間」を改善する換気方法を推奨しています。（令和2年4月3日）※。
これによると、ビル管理法の考える必要換気量は、一人あたり毎時30m³とされています。もしこの基準を満たしていなければ、一部屋について在室している人数を減らし、必要換気量を確保することに努めるのが良いでしょう。
※参照元：【PDF】「換気の悪い密閉空間」を 改善するための換気の方法 厚生労働省公式（https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000618969.pdf）
窓の開放
同じくリーフレットによると、換気回数は毎時２回以上窓を全開にし、室内の空気と外気をすっかり入れ替えることとしています。すなわち30分に一度以上、時間は数分間程度が目安となっています。
換気するには空気の流れを作ることが非常に重要なため、開放するのは二方向の壁の窓となります。窓が一つのみの場合はドアを開けて、空気の流れを良くします。
換気ができないことで起こりうる問題
熱中症
熱中症は屋内でも起こります。夏の暑い日は、状況によっては屋内の温度が40度近くまで上がることも。気温が高くなるにつれて体内の熱は放散されなくなり、湿度が高くなると汗が蒸発しなくなり、熱中症になる可能性が高くなります。
暑さ対策には、換気が最重要課題となります。
3密
新型コロナウイルス感染症は3密（密閉・密集・密接）になると感染が広がりやすいことは良く知られていますが、この3密の中で、換気が悪い環境は「密閉」のことです。
密閉された室内では、空気中のウイルスが部屋の中に留まり続け、増殖するリスクがあります。
換気をより楽にする、HVLSファンという方法
HVLSファンとは
HLVSファンは、羽根がゆっくり低速で回転し、大量の空気を攪拌する空気循環型装置です。もとは納屋や工場、倉庫などの広いスペース用に設計されたもの。
High-Volume （大風量）・Low-Speed（低速回転）の頭文字をとったものが名称となっています。
駐車場とHVLSファンの相性はなぜ良い？
広い空間に大きな気流を起こせる
HVLSファンは、大きい製品では直径７メートル程度ある羽根でゆっくり回転し、広い空間に大きな気流を作ることができます。
扇風機のように風を送るのではなく、大空間に気流の流れをつくるというのが機械性能の本質です。
さまざまな駐車場でHVLSシーリングファンは活用されています。駐車場のどこにいても、優しい風を感じることができます。
省エネ性能が高い
HVLSファンは空調と併用することで、空間を効率よく冷やしたり温めたりすることが可能。空調にかかる消費電力を通常より抑えることができ、コストカットにも繋がります。
またHVLSファンはおよそ扇風機50台分の風力で、電気代がドライヤー１台分と言われており、ランニングコストがかかるエアコンとは異なり、かなりの省エネになると考えられます。
CO2の削減ができることからも、持続可能な開発目標（SDGs）の取り組み策として、これからも導入する会社が増えていくでしょう。
静音性が高い
HVLSファンは、スロー回転速度の大風流を作り出すものです。それは自然風と同じような優しい風を、その空間に行き届かせてくれます。
羽根がゆっくり回るため、静音性にすぐれており、快適な風当りが特徴です。
駐車場は騒音でトラブルになりがちな場所なので、HVLSファンによる騒音に関するトラブルの心配をする必要がないのは、安心要素と言えるでしょう。
駐車場のHVLSファン導入事例
駐車場にこもる熱気対策として
引用元：プレシード公式HP（https://www.preceed.co.jp/our-products/sd-fan/）
| 製品名 | SD-FAN（プレシード） |
|---|---|
| スペック |
■SD-FAN A-L（LC） 直径 7.15m 風量 14,900m³/min 重量 69kg 消費電力 0.84kW 防水性能 IP57 保証 モーター：20年 ブレード、その他部品：10年 ■SD-FAN A-M（MC） 直径 6.15m 風量 12,400m³/min 重量 57.5kg 消費電力 0.65kW 防水性能 IP57 保証 モーター：20年 ブレード、その他部品：10年 ■SD-FAN A-S（SC） 直径 5.15m 風量 10,900m³/min 重量 52kg 消費電力 0.45kW 防水性能 IP57 保証 モーター：20年 ブレード、その他部品：10年 |
| 価格 | 100～500万円（要見積もり） |
国内機械メーカーのプレシードが手がけたHVLS大型シーリングファン「SD-FAN」。台湾メーカー・Ama Tech社の製品規格をベースに、設計から部品調達、組立までを一貫して国内で行っています。
高強度アルミニウム合金による軽量化により、設置作業が簡素化し消費電力も低下。イニシャルコストとランニングコストの両方を同時に実現します。
モーター部分には20年、コントローラー・制御装置・ブレードには10年の保証付き。修理依頼に対しては最短2週間で対応しています。
駐車場利用者や管理人への環境改善策として
引用元：タマツ製作所公式HP（https://nature-fans.com/blog/%ef%bd%8e%ef%bd%81%ef%bd%94%ef%bd%95%ef%bd%92%ef%bd%85%ef%bc%8d%ef%bd%86%ef%bd%81%ef%bd%8e%ef%bd%93%e4%bd%93%e8%82%b2%e9%a4%a8%e3%81%b8%e3%81%ae%e8%a8%ad%e7%bd%ae%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%8d%e3%81%be/）
| 製品名 | NATURE FANS Ⅱ（タマツ製作所） |
|---|---|
| スペック |
■NATURE- FANS Ⅱ SDF-73 直径 7,300mm 風量14,200m³/min 重量 102kg 消費電力 1.4KW 防水性能 IP55 保証 PMSM永久磁力同期モーターは5年保証、ブレードとPMSMモーターの接合箇所は15年保証 ■NATURE- FANS Ⅱ ADF-67 直径 6,700mm 風量 13,000m³/min 重量 98kg 消費電力 1.3KW 防水性能 IP55 保証 PMSM永久磁力同期モーターは5年保証、ブレードとPMSMモーターの接合箇所は15年保証 ■NATURE- FANS Ⅱ ADF-61 D8A 直径 6,100mm 風量 12,800m³/min 重量 96kg 消費電力 1.2KW 防水性能 IP55 保証 PMSM永久磁力同期モーターは5年保証、ブレードとPMSMモーターの接合箇所は15年保証 ※ほかにも多くの製品があります。 |
| 価格 | 100～500万円（要見積もり） |
ブレードの「正回転」が空調効率を高めるとの実証結果から生まれたNATURE FANS Ⅱ。1分間の回転数を30～40回転とすれば1日の電気代は100円強と、その優秀なランニングコストも魅力のHVLSファンです。
モーターのオイル交換は不要なので、1台30万円程度とされるメンテナンスも不要。複数台のHVLSファンの設置が必要となる大型駐車場では、長期的に大幅なコスト削減が実現することでしょう。換気性能も高いため、排気ガスの多くなりがちな駐車場にも適した製品です。
自動車ディーラーや修理工場の換気対策として
引用元：オーウィル株式会社公式HP(https://owill.co.jp/macroair/stories/index.html)
| 製品名 | AirVolution550 |
|---|---|
| スペック |
直径サイズ 2.43～5.49m（全6サイズ） ブレード本数 6 変速範囲 1-220 RPM～1-74RPM 推奨設置間隔（半径） 18.28～28.95m 最大有効面積 371.6～1393.5m² 速度100％時の静粛性（dBA） 53～61 消費電力 730～1070W 吊るした状態での重量 65.3～85.3kg 馬力 1.05HP 動作可能な温度帯 最低－10～60℃ |
| 価格 | 要見積もり |
自動車ディーラーや修理工場の換気対策として
自動車ディーラーや修理工場など、多くの車を停めるスペースでは、その建物の構造や排気ガスやガソリン、タイヤといった車由来の臭いの影響もあり、空気が淀みやすいでしょう。HVLSファンの導入で快適空間を実現でき、職場として働く従業員の生産性も向上できそうです。
参照元：オーウィル公式HP（https://owill.co.jp/macroair/stories/index.html）
HVLSファンの導入で解決する駐車場の悩み
屋内駐車場の多くは熱がこもりやすい環境ですが、それにもかかわらず冷房設備を導入している例は決して多くありません。HVLSファンを導入すれば、低コストながらも快適な駐車場環境を維持できます。また車の入出庫のたびに生じる排気ガスへの対策としても、HVLSファンの空気循環・換気機能は有効に働くことでしょう。HVLSファンは、駐車場の利用者や管理人に快適な空間を創出します。
まとめ
HVLSファンは、設置することで駐車場の換気やコスト削減など、さまざまなメリットを得られる優れものです。設置したことで環境改善に一役買ったという駐車場管理関係者の声も挙がっています。TOPページではおすすめのHVLSファンをニーズ別に紹介していますので、ぜひご確認いただき、導入を検討してみて下さい。
